2015年11月
2015年11月28日
いつもなにか違和感を感じていた
友人が担当するマンションの空室に
一部屋だけ他と雰囲気の違う部屋があった。
その部屋に入ると、いつもなにか違和感を感じていたのだが、
ある日その部屋の廊下が、他の部屋より1m位短いことに気づいた。
他の部屋よりも短い廊下が、いつもこの部屋で感じる違和感の原因なのかと
友人は思ったそうだ。
しかし、なぜ短いのだろうかと思い、廊下の突き当たりの壁を叩いてみると
どうやら本来の壁と、今叩いている壁との間に空間があるようだった。
イヤな予感がした友人は支店長の許可をもらい管理人と一緒にその壁を壊してみた。
友人:「白骨死体でも出てきた方がスッキリしたんだけどさ。」
でも実際は、その空間の壁一面にびっしりと赤いクレヨンで
“お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん・・・・”
と書かれていた…そうだ。
抽出検査(実技試験)
自動車運転免許交付センター(自動車運転免許試験場)における「本免試験」の方式として、「自動車学校を卒業している受験生に対しては、基本的には実技試験を免除し、学科試験(道交法についての学力試験)のみ課す」ことが通例となっている。
ただし、この際学力試験合格者の中から、ランダムで選ばれた者に対して、特例として抜き打ちの「抽出検査(実技試験)」を課す可能性がある。
これは当該受験生の運転技術が本当に適正である否かを確かめるものである。
学科試験の問題の抽出検査が実際には存在せず、都市伝説である、というもの。
課される可能性が極めて低いことから流れた噂とされる。
たとえ総合成績では合格点に達していたとしても、その問題に誤った解答をした場合、無条件で不合格扱いとされてしまう、というもの。
具体的には、「道路で困っている人を見つけたらどうすべきか」などの道徳心を問われる問題が特定問題とされることが多い。
さらに道徳心を問われる問題の中でも、法令に直結する内容
(「気分がすぐれなかったので、覚醒剤を飲んでから運転することにした」など)
の解答が不正解となると、不合格に加え、事情聴取をされることもある、と続くことも。自動車学校指導員を含め、関係者はこの件を否定しているが、採点は非公開のため、真相ははっきりしていない。
2015年11月27日
常磐線での説話
常磐線での説話。
明治時代、東京都葛飾区亀有など各地で、夜遅くに汽車が線路を走っていると、しばしば怪現象が起きた。汽車の前方から汽笛が聞こえてきたかと思うと、その汽車の走っている線路上を、逆方向からこちらへ向かって別の汽車が走って来る。
機関士は「危ない、衝突する!」と慌てて急ブレーキをかけるが、その瞬間、あちらの汽車は忽然と姿を消してしまうのである。
このような怪現象が続いたある晩のこと。
1人の機関士が汽車を走らせていると、件の偽汽車が現れ、こちら目掛けて走ってきた。
機関士は「こんなものは幻覚に決まっている」と、ブレーキをかけずにそのまま汽車を走らせた。衝突するかと思われたそのとき「ギャッ!」という叫び声と共に、偽汽車は消え去った。
翌朝にその辺りを調べたところ、汽車に轢かれた狢の死体が見つかった。
それを見た人々は、線路を引かれたために棲み処を壊された狢が、機関車となって人々を化かしていたのだろうと噂し、この狢を供養するため、亀有の見性寺に塚を作った。
現在ではこの塚の石碑が、見性寺の境内に「狢塚」の名で残されている。
悪い子はサーカスに連れて行かれるよ
サーカス団員は、親に売られたり団に誘拐されてきた人達だ、というもの。
最近はまず聞かない話ではあるが、昭和の終盤頃までは
「悪い子はサーカスに連れて行かれるよ」、「売り飛ばすよ」
と親が子供をしかる場面が見受けられた。
これに付随して「サーカスに入ると体を柔らかくするために酢を毎日飲まされる」などと言って子供を震え上がらせる場面もよく見られたものである。
これらは各地を巡業しているサーカス団に対して定住生活者が抱いた偏見が背景にあり、ヨーロッパでロマがジプシー(放浪民)と差別されたのと本質的に同じであろうと思われる。
なお、このモチーフはホラー作品において援用されることが比較的多く、ホラー以外においても『鉄腕アトム」』の漫画・アニメ版の双方において、開発者に愛されなくなったアトムがサーカスに売り飛ばされる、というエピソードがある。
巨大ワニ
ペットとして仔ワニを飼っていた人間が、もてあまして下水道に捨てたところ、暖かく栄養も豊富な下水の環境に適応して巨大に成長してしまった、という都市伝説。
動物にまつわる異常な出来事を研究していた人類学者のローレン・コールマンは、1843年から1973年までの間に合衆国のあちこちで考えられない場所でワニに出会った事例を70件以上も報告している。
その中で下水道でワニにあった事例として、1935年2月10日付の『ニューヨーク・タイムズ』に載った記事を挙げている。
これによれば、ワニはマンハッタンの東123番通りにある地下道において雪をマンホールに捨てにいった少年達により発見され、レスキュー隊により射殺された。
なお、なぜ下水道にワニがいたのかは不明とされている。
また、1993年8月、石神井公園の三宝池で巨大ワニの目撃証言があいついだため、マスコミが連日報道し、罠をしかけるなどの大騒動になったが、結局発見されなかった。
レミング(タビネズミ)は個体数が一定以上に達すると集団で海や川に飛び込んで死ぬ
レミング(タビネズミ)は個体数が一定以上に達すると集団で海や川に飛び込んで死ぬ、というもの。
また、昔アトランティス大陸に泳いで渡っていた名残である、とする説もある。
ジェイムズ・サーバー「Interview with a Lemming」(1942年)、アーサー・C・クラーク「憑かれたもの」(1953年)、リチャード・マシスン「Lemmings」(1957年)
らが同様のモチーフを扱った小説を発表しており、その後1958年の記録映画「白い荒野(原題:White Wilderness)」に集団自殺の光景を収めたとした映像が登場するが、レミングを追い立てて撮影した捏造だと判明している。
レミングの個体数の変動に基づく説だが、実際は食物連鎖による捕食者数増加が原因である。
2015年11月26日
消えるカラス
都会に数多く生息するにもかかわらず、死骸をほとんど見かけないのは、特別な方法で自らの死骸を消すからだ、というもの。
対消滅、異次元へ消え去る、自然発火して燃焼するなどの理由付けが試みられる。
矢追純一が著書『カラスの死骸はなぜ見あたらないのか』で扱ったため、注目されるようになった。
実際は、カラスはあまり人が立ち入らないねぐらの森で死ぬことが多く(弱ったカラスはねぐらから元気よく飛び立つことができないため)、
そうした死骸もハエの幼虫やシデムシ、他のカラスなどに食べられ速やかに処理されてしまう。
また、稀に街中で死ぬことはあっても人に片付けられてしまうため、一般の目にとまる機会が少ないというのが真相。