今すぐこの家からお逃げ非常に体の弱い少年

2016年04月10日

何か変だ

250 : 橋渡り1[sage] : 投稿日:2003/06/29 02:52:00
「誰にも喋ったこと無いんですけどね」 

Oさんはそう言うと,ゆっくり話だした. 

小学校の頃,Oさんが学校に遅刻したことがあったという. 
その理由は結局Oさんは先生にもご両親にも話さなかったのだという. 
子供心に 

何か変だ 

と思っていたからだ.変だと気付いてしまったOさんは, 
怖くて先生も両親にも話せなかったのだ. 




251 : 橋渡り2[sage] : 投稿日:2003/06/29 02:53:00
ランドセルを背負ったOさんは,普段通りに家を出て学校へ 
向かった.周りには同じ学校に行く生徒が何人もいるはずの 
時間にも関わらず,その日に限って,誰もいない. 

「周りに知ってる子供がいないんですよ.そしたら, 
今日はお休みかな? って思うじゃないですか」 

不安になりながら通学路を歩いていると, 

「こっちだよ」 

と声がしたという. 
そちらを見ると,自分と同じくらいの少年がいて, 
おいでおいでをしている. 
記憶にない子供だったが,今まで誰もいない道を歩いて来た 
Oさんはちょっと安堵した. 



252 : 橋渡り3[sage] : 投稿日:2003/06/29 02:53:00
「え,なに?」 
「こっちにみんな集まってるんだよ,知らないの?」 
「知らないよ?」 
「なんだぁ,早くおいでよ」 

そういうと,通学路の道から路地に入っていく.普段から 
寄り道などはしないOさんは,不安になりながら,少年の後を 
ついて行った. 
角をいくつか曲がると,普段見たことのないどぶ川に出た. 
道はそこで終わっていた. 
どぶ川は大人が両手を広げたくらいの幅で,おおよそ 
1メートルおきに,コンクリで出来た橋のようなものが 
渡されていた.少年はそのコンクリに乗り, 

「ここから行くんだよ」 

と言うと,次のコンクリに飛び移った. 



253 : 橋渡り4[sage] : 投稿日:2003/06/29 02:54:00
「できないよぅ」 

Oさんがぐずっていると, 

「大丈夫.ほらっ」 

少年が何度も2本のコンクリの間を往復して手本を見せる. 
Oさんはそれを見て,最初のコンクリに立ち,次のコンクリに 
飛び移った. 

「できたできた」 

少年はOさんに向かって言うと,次のコンクリに飛び移った. 
Oさんはそれについていく. 
いくつコンクリを渡っただろうか.Oさんは凄く不安になった. 

「どこにみんないるの?」 
「もうすぐだよ」 
「もう学校はじまっちゃう」 
「もうすぐ着くよ」 



254 : 橋渡り5[sage] : 投稿日:2003/06/29 02:54:00
少年が,とんとんとんと連続して飛んだ. 

あっ 待って 

そして,Oさんは次のコンクリを踏み外した. 
踏み外したとたん, 

もうだめだっ 

と思ったという.しかし衝撃があったが水の感触が無い. 
目を開けると余り見覚えの無い場所だった. 

え? 



255 : 橋渡り6[sage] : 投稿日:2003/06/29 02:55:00
見回してみると,それは学校の裏にある貯水池だった. 
普段から先生や両親に,近寄ってはいけないと普段から 
言われていた貯水池のすぐ横で,Oさんは転んでいたのだ. 

Oさんは泣きながら学校へ駆け込んだ.もう学校は始まっていた. 
遅刻だった. 
先生は目を丸くして驚いたが,遅刻の理由を何度尋ねられても, 
Oさんは言わなかった. 

「あの時,踏み外さなかったら,私はここにいなかったんでしょうね」 

Oさんにとって一番怖かったのは,踏み外した瞬間に,少年が 
ものすごい形相で怒っていたことだという. 


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at 23:00│Comments(0)心霊 

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