2016年06月29日
赤い女だった…
229 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 03/06/22 15:31
笑える話と言うか、怖い話と言うか…ともかく身内と私自身にあったことです。
今から10年ほど前でしょうか。
深夜ふと目を開けたとき、真っ赤な女性のシルエットが宙に浮いていました。
そのシルエットは、そのまますうっと消えました。
一瞬ぎょっとしましたが、私はカーテンの隙間から差し込んだ光か何かを見間違え
たのだろうと思い、そのまま寝ました。
身近にいろいろ起こったのは、それからでした。
230 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 03/06/22 15:36
私の家には当時、両親と弟、それに私の4人が住んでいました。
もう一人の弟はすでに家を離れており、誰も使っていない彼の寝室にはベッドが一
つ置いてありました。
ある晩食事をしていると母に、その誰も使っていない部屋に入ったか尋ねられま
した。
いや、と答えると母は怪訝な顔をします。
なにがあったのか聞くと、母はこう答えました。
「○○(独立した弟の名前です)の部屋のベッドな、なんか乱れていて…まるで誰
かが寝たあとみたいに」
231 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 03/06/22 15:44
なにやら気味が悪いということで、母が魔除けのつもりで塩と剃刀の刃をその誰も
使っていない部屋に置きました。
その翌日です。
居間の食卓に置いてあった新聞を広げると、中の数ページが切れていたのです。
丁度、剃刀で切ったかのように鋭く…。
232 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 03/06/22 15:46
その後、ちょっとした災難が続きました。
同居している弟が不注意から指に火傷をしました。
また私も、激しい頭痛に襲われ数日会社を休みました。熱はなく、風邪とかのたぐ
いではなかったと思います。
233 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 03/06/22 15:51
オチと言いますか、先に申し上げます。
誰も使っていないはずの部屋のベッドが乱れていたのは、父が昼寝したためでし
た。父はわりとずぼらな性格で、乱れたシーツなどを直さなかった…ただそれだけ
のことでした。
また、新聞紙が切れていた件は、どうも母親がそこで食パンを切ったためだったよ
うです。なにぶん昨日の今日だったため、怪現象に結びつけて考えてしまったよう
でした。
やはり、怖い怖いと思っていると、なにごともそんなふうにとらえてしまう、とい
うことなんでしょうね。
234 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 03/06/22 16:00
で、その後なのですが。
弟が火傷の治療のため、車で病院に行くということで、私もいっしょに行くことに
しました。原因不明の頭痛はまだ続いていたのです。
車を駐車場に入れ、二人でロビーに向かって歩きながら、私はふと、弟に言いまし
た。
「しかし、ここのところ妙なことが続いたな」
「うん」
「この間の夜も、変な赤い女を見たし…ま、見間違いだろうけど」
「…」
ふいに弟は立ち止まり、しばらく口ごもってから言いました。
「俺が見たのも、赤い女だった…」
その後は、特に変わったことはおきていません。
先に述べましたようにベッドの乱れも、新聞紙が切れていたのも、怪奇現象でもな
んでもありませんでした。
私の頭痛も、よくある体調不良だったのかもしれません。
しかしその「赤い女」についてだけは、いまだに納得の行く説明ができないので
す。
at 23:00│Comments(0)│心霊