2016年06月30日

本体の真ん中部分まで細く垂れているようだ

348 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 13:44
何かスレ汚ししちゃったみたいで・・・すいません。 
名前の所からタイプミスしてるし・・・。 
ところで、私の話なんですけど、結構長いんです。 
書いていいでしょうか? 




349 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 03/07/27 13:46
どうぞ。おながいします



350 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 13:50
>>349 
ありがとうございます! 
では、お言葉に甘えて・・・ 

親から聞かされた幽霊の話1 

うちの親は子供が出来るのが遅かった。 
ゆえに親が20代後半の時分だと、私はおろか4つ年上の姉ですら、 
いまだ親父の睾丸の中にさえ存在してなかっただろう。つまりこの話は私たち姉弟は 
全く体験していない。ただ話として聞かされていたのみなのである。 


ある日のことである。両親がお袋の実家に遊びにいった。 
当時から俺の親父とお袋の実家(つまり俺にとってはじいちゃん・ばーちゃん)の仲は 
とても良かったらしくて、週末ともなるときまって夫婦そろってお袋の実家まで遊びに 
行っていたらしい。 
その日もいつものように夫婦とその両親4人で楽しく食事をし、そしてしばし歓談の時を過ごした。 
話に夢中になっているさなか、親父がふと時計を見た。すると時刻はその時すでに 
午前0時を過ぎていたのである。 
いくら週末の土曜日とはいえもうそろそろ帰らねばならない。これ以上長居しては 
老齢の義父・義母に迷惑である。親父はそう思った。 
「おい、そろそろ帰るか。」 
親父がお袋に言った。 




352 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 13:53
親から聞かされた幽霊の話2 

お袋「そうやね、あんたもはよ帰って寝ないと週明けの仕事に響くやろうから・・」 
それを聞いたお袋の父親(親父にとっては義父)は 
「もう帰んのか?でも気をつけて帰れよ。今時分この辺りは真っ暗やからなあ」 
両親は自家用車でここまで来ていた。暗い夜道を歩いていて、視界の悪い道で 
人身事故などを起こしてしまってはおおごとである。当時の(俺にとっての)じいちゃんは 
それを心配したのだ。 
「ああ、大丈夫です。真っ暗なかわりに、人通りも少ないですから。」 
その通りだった。じいちゃん・ばーちゃんの住居は田舎というほどの立地ではなかったのだが、 
はっきり言って都会とはお世辞にも言えない。大阪は北摂地方の片田舎。時は昭和の40年代。 
当然コンビニなどはあたりには一軒もなく、ポツンポツンと点在する街灯のわずかな灯りの支配から 
逃れた、真の「闇」がそこかしこに存在していた。 
とはいえ、親父もこの辺りは何度も来ている。慣れた道である。いつもならば、なんの問題もなく 
運転して、なんてことのない帰途である筈だった。



353 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 13:55
親から聞かされた幽霊の話3 

親父とお袋は車に乗り込んだ。 
「それでは失礼します。本日は長い間たいへんおじゃましました。」 
親父が見送りに出てきている義父母に言った。 
「ほんなら、お父さん、お母さん、また来るからねー」 
お袋が言った。 
「ほんま、○○さん(親父の名前)、運転気をつけてくださいね」 
義母が親父に心配そうにつぶやく。それを聞いた義父は少し怒ってこう言った。 
「お前は!女が大の男をつかまえて、差し出た事言うもんやあらへん!失礼や。!のう、○○君?」 
義父が親父に問いかける。このあたりが男尊女卑が当たり前だった時代の人間である。 
親父は苦笑してそれには直接返答せずに、そして義父母に向かって会釈した。 
「それじゃあ、今日は失礼します」 
親父は車を発車させた。 
周囲は想像以上に暗闇が覆っていた。灯りは車のヘッドランプのみである。



354 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 13:57
親から聞かされた幽霊の話4 

車を走らせているとお袋が口を開いた。 
「ねえ、夜も遅いからなあ、例の近道通っていかへん?」 
義父母の自宅周辺はかなり広い田んぼに囲まれている。つまり道路は田んぼの畦道ということになる 
。お袋の言った近道というのは、その畦道の少し端のほうにある、さらに狭い畦道のことである。 
ここを通ればものの数分で畦道をぬけ、国道に出られる。しかし、普通の道を道なりに行くだけだと 
大きく迂回してしまうため、軽く見積もって(国道まで)数十分はかかってしまう。急いで帰るのな 
ら、この近道を利用しない手はなかった。ところが、である。この近道には少々問題があった。 
道の左サイドが延々と墓地だったのだ。 

そこまで聞いていて、聞き手の俺は話し手である親父にこう突っ込んだ。 
「ええ~!そんなん怖いやん、そんな道、いくら近道でもよう通らんわ・・」 
「いや、その時はそんなん全然なかったんや。怖い、とかそんな気持ち、まったくなかったんや」 
親父は真顔でそう答える。 
「そうやねえ、幽霊とかお化けとか、あの時は全然眼中になかったねえ。なんでやろうな? 
 私たちも若かったからかな・・」 
台所で洗い物をしていたお袋が親父の話を聞きつけたのか、濡れ手をエプロンで拭きながら、話に 
割って入ってくる。 

ここで一つ確認しておく。この時、親父たちの間には恐怖心・不安感などの偏見、いわゆる「枯れ尾 
花効果」が働く余地は完全になかった、ということである。だいたいにしてその近道はその時以外に 
も何度となく利用しておりその際にはなんの異変も怪異も、それどころか妖しい気配すら微塵も感じ 
なかったというのである。 



355 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 14:01
親から聞かされた幽霊の話5 

「そうやな、急いでることやし、そっちで帰ろうか・・」 
親父はハンドルを切った。 
ガタン、ガタン・・と車に振動が伝わる。その近道は、道幅が狭いだけではなく、ひどく悪路だった 
のだ。当然親父は速度を落とす。「その時の速度は時速20キロ少々のノロノロ運転やった」とは親 
父本人の談である。 
・・・前述の通り、道は真っ暗。狭い農道であるため、街灯もほとんど存在しない。 
見えるのはヘッドランプに照らし出された畦道のみ。もちろん、左サイドにはずぅーっと墓場が続い 
ている。 
近道を走り始めて数分もたった頃であろうか。突然、親父が少し大きな声で言った。 
「あれ、なんや?」 
お袋は時助手席の窓、つまり左サイドの墓地をボーっと眺めていたという。(この事からも、その時 
のお袋は心霊現象一般をなんら恐れていなかったことが分かる)、親父の声にビクッとして親父の方 
に顔を向けた。お袋から見た親父は、前方のウインドーをじいっと睨みつけていた。その時の親父が 
「ちょっとただごとではない感じの雰囲気だった」とはお袋自身の談。お袋はその雰囲気に押されて 
、自然、親父が凝視している方向、正面の窓に視線を移した。・・・・・・・、 

ランプの灯り以外は何も見えない農道、その100メートルほど前方に、長細い、ポツンと白いもの 
があった。



356 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 14:04
親から聞かされた幽霊の話6 

「それ」を見た刹那、お袋は背中から水を流し込まれたかのような錯覚を覚えたという。 
ついさっきまで、平気な気分で夜中の墓地を眺めていたお袋が、である。 
車内は、その時すでに、異様な空気に支配されていたのだ。 
親父はトロトロ運転だった車の速度をさらに落とし、時速は10キロ、歩くより少し速い程度の 
速度にした。「それ」の正体を見きわめたかったのだ。 
「それ」、「その白い物体」は徐々にこちらに近づいてくる(無論、車を走らせている以上、こちら 
からも向こうに近づいていってるわけだが)。はじめ、およそ100メートルほどから90メートル 
、80メートル、70メートル・・・50メートルほど「それ」に接近したころだろうか、 
「それ」の輪郭が少しづつはっきりしてきた。「それ」の上部はなんとなく、黒い。そして、 
その黒い部分は二つに分かれて、「それ」本体の真ん中部分まで細く垂れているようだ。・・・・、 


「あれ・・・、女や・・・・。」 
親父が低い声で押し殺すように呻いた。 
なるほど、「それ」に細く垂れている黒いものとは、その白い女の、ながいながい髪の毛だった 
のである。 
その瞬間のお袋の心情たるや、脳髄に電気がはしったようであった。 
とにかく、「「それ」はただの「女」ではない」、と即座に直感するのに充分なほどの 
戦慄であっただろう。



357 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 14:08
親から聞かされた幽霊の話7 

二人とも心底恐怖を覚えた。しかし、これからどうするか。もう、まもなくあの「女」と接触して 
しまう。狭い狭い一本道の農道である。まずカーブはできない。バックも困難だろう。それでは停止 
するか?・・・いや、あの「女」の方からもこっちに接近して来ている以上、それでは最悪の事態に 
突入してしまうことも免れなくなってしまう・・・・ 

・・・・結局何も出来ないまま、どんどんその「女」に接近していく。20メートルを切った。 
そして、「女」の白い部分が真っ白な着物、白装束、つまりは「死に装束」であることが分かった。 
ああ、もうそんな余計な事、分かりたくもないのに!! 
「死に装束」を身に纏った「女」が10メートル以下の間近に迫った。もうはっきり顔もそして 
その表情もうっすらではあるが視認できる距離である。 
「若い女」であった。 

ここでもう一度繰り返す。時代は昭和40年代である。時間は午前0時をとうに過ぎている。辺りは 
数百メートル四方、人家はない。そんな状況の中、長々と続く墓地の横の畦道を死に装束を纏った 
若い女が歩いてくる「必然性」がいったいどこに存在するというのだろう。 
まったく考えたくもないが「生きている人間ではない」と考えた方が一番しっくりくるのである!



358 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 14:11
親から聞かされた幽霊の話8 

「そいつと・・そいつとすれちがう時はどんな感じやったの?」 
半ベソをかきながら俺は上ずった声で親父に聞いた。 
「それはお母さんに聞け」 
そう言ってお袋のほうを向いた。 
「?・・・、なんで?なんでそこだけお母さんにきくん・・?」 
親父は言った。 
「それはな、その幽霊、いや、白~い着物きた女は左側、つまり助手席のお母さんのほうを 
通ってすれ違ったからや・・・」 
(俺はその時点から、お袋から具体的に話を聞く前から、泣きそうになっていた) 
そして、お袋が語り出した。 



359 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 14:14
親から聞かされた幽霊の話9 

「う~ん、お母さんもね、今から考えたらあれ、人間やったんちゃうかなって思うときも 
 あるんよ。だって、幽霊とかお化けとか、お母さん全然信じてないしね。 
 でもね、その女の人とすれちがう時、-すれ違うんやから、もちろん窓越しにその人と 
 数十センチの近さで顔をあわせるんよ(笑)、すれ違う時にね、その時初めてその人と 
 まともに目と目が合ってんよ。そしてらね、その人の目、真っ黒やねん。白い部分がない 
 ねん。全部、黒目やねん。それがギョロギョロってこっちをみんねん。でも顔自体は全部 
 無表情。氷みたいな表情っていったら分かるかなあ?そんな顔してんねんあれはほんまに怖かったで。 
 それと、・・・な、お父さん」 
 「おう(笑)」 
親父とお袋がなにやら相槌を打っている。意味ありげな顔をして笑いあう。 
親父が口を開いた。 
「あのな、その白い女と通り過ぎた直後にな、お父さんすぐバックミラーで確認したんや。 
 そしたら、なんもなかったんや、そこには誰もおらんかったんや。ほんま、一瞬前まで見てた人間 
 が、次の瞬間にはおらんようなってるんやで?これは人間に出来る事やろか?」



360 : 親が語った幽霊の話[sage] : 03/07/27 14:15
親から聞かされた幽霊の話10 

長くて、それでいてたいして怖くもない話をしてすまんかった。 
でも、この話を聞かされた時、縮み上がるほどの恐怖を感じたのだ。 
それはなぜかと言えば、この話からなにか強烈な「ライブ感」みたいなもの、つまりは、 
体験した者にしか絶対に出せないようなオーラがビシビシ感じられたからだ。 
それにはまったく「創作臭さ」がなかった。戒めや躾けなんかの目的でこっちを作為的に 
怖がらせてやろう、などという邪まなオトナの意志がまったく感じられなかった。 
なんか、「見てきたこと」を「見てきたまま」淡々と語っている感じなのだ。 
それが 異常に 怖かった 。 
幽 霊 の 存 在 な ん か 絶 対 に 信 じ た く な い の に 


「(すれ違った)そのあとは・・どうなったの?」 
恐る恐る俺は親父に聞いた。 
「ああ、それがな、家に帰ってな、ドアを開けたんや。そしたら、真っ暗な部屋の中に 
 さっきの女がおって、長~い黒髪をびっしょり濡らしてな、お~か~え~り~な~さ~い~って・ 
・・」 
「うわぁああああ!!」 
限界だった。俺は号泣した。 
それを見た親父が笑いながら言った。 
「そ こ は 、 嘘 や (笑 」  

  
  
  完


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at 15:00│Comments(1)心霊 

この記事へのコメント

1. Posted by ロジャー   2016年07月02日 21:57
セリフ多過ぎ
終いまで読む気をなくしました

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