2016年05月

2016年05月31日

クラス会

45 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 投稿日:2003/06/07 03:12:00
[クラス会] 

十年ぶりに女子高時代のクラス会へ出席した。 
ホテルの会場で懐かしい顔をみつけては近況を報告しあい、積る話で大いに盛り 
上がった。 
そのうち、ある女性のことが話題に上った。彼女は、私たちのグループからいつ 
もいじめられていた子で、そんな彼女が前回のクラス会に出席したことに私たち 
は驚いたものだった。 
「さすがに今回はもう来ないだろうなぁ」 
私は数人の旧友たちとそんなことを話していた。そこへ幹事役の淑子が緊張した 
ような面持ちで、私を手招きした。彼女は、バトン部のキャプテンで私たちグルー 
プのリーダー的存在だった。 
会場の隅にあるソファに座ると、淑子は話し始めた。 
「クラス会の連絡が往復ハガキで届いたでしょ? でも消息がつかめなかった人 
が何人かいて、その中に例の彼女もいたのよ。それでも何とか連絡先がわかって、 
電話で直接クラス会の連絡を入れたの。そうしたら、お母さんが出てきて、彼女 
は自殺したって……」 
「大人になっても職場とかでいじめられてたのかなぁ」 
私がそう言うと淑子は首を振り、 
「それが、自殺したのは卒業式の次の日らしいの」 
「……そ、そんなら、十年前のクラス会に出てた彼女はいったい」 
私はそう呟くと心を静めるために、持っていたグラスでのどを潤した。つられた 
ように淑子も手にしていたコーラを一口飲むと、再び口を開いた。 
「それで、受け付けの参加者の欄に彼女の名前があるんよ……」 



46 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 投稿日:2003/06/07 03:21:00
...わたしだけ...呼んでくれなかったわね.....いつもいつもいつも... 


最後の一言で、皆がさーっと青ざめる感じですね。 
十年前のクラス会でも、誰とも話さなかったため気づかれなかったのか。怖い。 


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少年と母親

37 : 少年と母親(1/2) ◆cBCRASH/NU [sage] : 投稿日:2003/06/05 00:47:00
その日は朝から暑かった。 
自室でテレビゲームに興じていた少年の耳に、 
母親の叱責交じりの声が飛び込んできた。 
「ほら、ゲームばっかりやってないで、草むしりしちゃいなさい。 
 お母さんとの約束でしょ?」 
少年は、誕生日に欲しかったゲームソフトを買ってもらう代わりに、 
夏休みになったら毎朝庭の草むしりをすることを約束していたのである。 
テレビ画面から視線を外して窓を見ると、 
雲一つ無い抜けるような青空が広がっていた。 
うんざりしたような表情になった少年だが、観念したのであろう、 
ゲーム機の電源を落とすと、後片付けもそこそこに小走りで階下へと降りていった。 

「猫の額程の」という形容詞がしっくり来るほどの狭い庭ではあったが、 
それでも庭掃除の作業は小さな子の少年にとっては重労働であった。 
慣れない体勢に加え、真夏の日射がじりじりと熱い。 
ものの十分も経たないうちに、少年は全身汗まみれになっていた。 
1メートル四方もむしり終えないうちに少年は音を上げ、 
よろめきながら庭の片隅で青々と葉を茂らせているイチョウの木へと歩み寄っていった。 
母屋の東側にあるこの庭で、唯一日陰が出来ている場所である。 
木の根元に腰を下ろし、少年は息をついた。 
風はほとんど吹いていなかったが、 
それでも直射日光の下に居るよりは幾分もましであった。 
人心地ついたところで、少年は自分が座っている場所が 
いくらか隆起しているのに気付いた。 
こんもりと、まるで何かが埋まっているかのような形状であり、 
少年は物は試しにとその場所を掘り始めた。 


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みちづれ

24 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 投稿日:2003/06/01 10:17:00
[みちづれ] 

サークルの飲み会の後、ほろ酔い気分で駅のベンチでウトウトしていると、目の 
前で労務者風の中年男がスッとホーム下に転落した。 
俺は立ち上がってホーム脇まで駆け寄った。見ると男が線路の上でうつ伏せに倒 
れている。俺はとっさに飛び降り、男を立たせようとしたが、俺も酔っぱらって 
いるせいか力が入らない。 
「おーい、誰かきてくれーーっ」 
俺が大声で呼んでも、ホームには駅員はおろか、乗客さえ一人もいなかった。 
そこに電車が近づいて来るのが目に入った。俺は慌てて男を引きずり起こそうと 
したが、男の体は鉛のように重くビクとも動かない。気がつくと電車が目前まで 
迫ってきていた。 
あと10メートル、5メートル、3メートル、1メートル…… 

「お客さん、気を確かに!」 
その声で正気に戻ったとき、俺は駅員に羽交い絞めにされていた。その駅員が言 
うには、俺は今まさに通過電車に飛び込もうとしていたらしいのだ。 
電車が通り過ぎた後、ふと前を見ると、先程の労務者風の男が反対側のホームの 
片隅で、恨めしそうに俺を睨みつけていたが、スーッと消えるようにいなくなり、 
同時に耳元で声がした。 
「命びろいしたな……」 



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見殺し

19 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 投稿日:2003/06/01 01:22:00
[見殺し] 

ある暑い夜、俺はガールフレンドの朱美とドライブに出かけた。行き当たりばっ 
たりで適当に高速道路から一般道に降り田舎のうす暗い道を走っていた。そこは 
ポツリポツリと農家があるような田舎の県道だった。 

しばらく行くと、緩やかなカーブを曲がりきったところで電柱に激突している車 
に遭遇した。俺たちが車を止めて事故車の中を覗くと、運転席で頭から血を流し 
てグッタリしている男性が見えた。俺たちが呼びかけるとその男性は微かに反応 
を示した。 
俺が車から男の人を引っ張り出そうとし、朱美が携帯で救急車を呼ぼうとしてい 
たとき、いかにも農家のおっちゃんといった格好の中年男性が現れてこう言った。 
「ええよ、儂(わし)が救急車を呼んであげるから、あんたらは早よ行き。あの 
男の人も儂が引っぱり出しといてあげるから」 

俺たちは、少々強引ともいえるおっちゃんに内心感謝しつつ事故現場を後にした。 
その後しばらく車を走らせたが高速の入り口を見つけられず、またもと来た道を 
引き返すことになった。かれこれ事故を見てから3時間は経ち、夜が明けて、あ 
たりはすっかり明るくなっていた。 

先程の事故現場に差し掛かると、あの車が電柱にぶつかったままで、男性も閉じ 
込められたままなのを見て驚いた。脇に軽トラックが止まっていて、もんぺ姿の 
おばちゃんが携帯でどこかに電話しているところだった。 
俺たちが狐につままれたような顔をして佇んでいると、そのおばちゃんが事情を 
説明してくれた。 
「車が電柱にぶつかってドライバーは死んでるみたい。跳ねられた方もだめみた 
いね」 
「えっ、跳ねられた方?」 
俺の声におばちゃんは上の方を指さした。俺たちが指さされた方を見ると、明け 
方にここで話したはずのおっちゃんが、並木の枝に全身から血を滴らせながらぶ 
ら下がっていた。 


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2016年05月30日

私はその子が好きだったから恋人になりたいと神社の鈴を勢いよく鳴らした

375 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] : 投稿日:2003/09/05 21:46:00
小学校3年の時、物静かっていうか殆ど喋らない男の子がクラスにいて、 
先生に頼まれてその子と一緒に学校の裏にある神社にお供え物を持っていった時、 
私はその子が好きだったから恋人になりたいと神社の鈴を勢いよく鳴らした。 
鈴の留め具が腐っていて、頭より大きな鈴が落ちてきたが、男の子が片手で 
受け止めてくれて頭には当たらなかった。 
男の子が、ハシゴがないか確かめに神社の裏に行こうとしたので一緒に行ったら、 
突然男の子がここで待っててと言ったので、待っていたら、男の子は神社の 
納屋の南京錠を、側にあった石で叩いて、引き戸を開けて、 
30秒ほどそのまま黙って下を眺めていた。 
どうかしたのかと思って私が一歩踏みだしたら、もう一度「待ってて」と言われたので、 
その場に待っていた。男の子はすぐに戻ってきて「ハシゴなかった」と笑顔で言って、 
それから学校に帰って、家に帰った。 
次の日学校に行くと警察?の人が二人きて、昨日の事を聞かせて欲しいと言われ、 


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目と目が合い、無言で頷いて私がそっとドアを開けました

370 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 投稿日:2003/09/04 13:18:00
長年飼っていた犬のモモが具合悪そうにしているのを見つけたのは私でした。 
直ぐに病院に連れて行ったのですが、診察結果は良いモノではありません。 
老衰で体力が落ちている事もあり、手術は出来ない状況とも言われました。 
そのまま入院して投薬による回復を試みる事になり、 
我家を家族が一人居なくなったような寂しさが包みました。 
母は時間が許す限り会いに行き、父や私も毎日のように会いに行きました。 
そして入院して2週間が過ぎた頃の夜中でした。 
何かの物音でふと目が覚めました。 
玄関を外から引掻くような音、モモが外に出された時によくしていた・・・。 
私が玄関に行くと後ろから母も起きてきました。 
目と目が合い、無言で頷いて私がそっとドアを開けました。 


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幼稚園から高校卒業までいっしょだった幼馴染

385 : 1/1[sage] : 投稿日:2003/09/07 05:30:00
心霊話かわからないけどひとつ体験談を 

幼稚園から高校卒業までいっしょだった幼馴染が何人かいるんだけど 
その中で一人だけ、相性がすごくよかった奴がいた。 
自分の家は共働きだったし兄貴も家にあんまり居なかったから 
そいつとは、たぶん一番時間を共にしてたとおもう 
まぁ、そんなだから遊んでる時に同じ事考えてたのか同時に同じ事しゃべる事なんかも 
何回かあったし、それがすごい楽しかったのを覚えてる。 
そいつの何気ない一言に何回も救われてきたし 
本気で喧嘩したのもいまだにあいつだけだったりする。 
自分にとっての居場所がそいつの居る場所になってた気がする。 


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電柱が正面に迫ってくるのが見えました

361 : こぴぺです[sage] : 投稿日:2003/08/14 19:14:00
当時、私は精神的に荒んでいて、よく大型バイクをかっ飛ばしたりしていました。 
その日もバイクで走っていたのですが、広めの幹線道路は渋滞していました。 
そこで、道の左端をすり抜けて進みました。それなりに運転技術もありましたし、 
どうなってもいいや、という部分があったので..危険だと知りながら、それなりの 
スピードが出ていました。 
そして、渋滞している車が途切れている所へ来た時に、対向車線からファミレス 
に右折する車に右側から当てられたのです。車も急いで右折してスピードがあった 
為、かなりの衝撃でした 
今にして思えば、一瞬のことでしたが..妙なスローモーションを見ている様な感じで、 
バイクに乗ったまま、私は電柱が正面に迫ってくるのが見えました。 


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2016年05月29日

あなたの名前もう一回呼んで、ありがとうって…

357 : こぴぺです[sage] : 投稿日:2003/08/13 00:37:00
1/2 
四年ほど前に祖母が亡くなりました。 
数年間患った後、病院で息を引き取りました。 
いよいよ病状が重くなる前は自宅で療養しており、当時浪人中だった 
私が主に祖母の世話をしていました。 

正直祖母の世話は負担でした。 
トイレに連れて行ったり、寝具を整えたり、細々とした仕事の他に、 
少々ぼけも始まった祖母の、とりとめもない話につきあわされるのが 
苦痛でした。 
浪人中と言うこともあり、自分が同じ立場の受験生から置いて行かれる 
ような不安も感じ、両親に何度もグチをこぼしたものです。何で私だけ、 
というやり場のない不満ばかりが募っていきました。 
そんなこともあり、祖母への応対もつっけんどんな態度になりがちだった 
と思います。 
病状が重くなって入院する段になっても、これで厄介払いできるという 
ほっとした気持ちがなかったと言えば嘘になります。 

病状が好転しているのか悪化しているのか分からないままに一月程が 
過ぎた夜、雪が降っていたのは覚えています。 
こたつに入ったまま参考書を開いていたのですが、ついうとうとと 
まどろんでしまいました。 
ふと、肩に誰かが触れて目を覚ますと…祖母が目の前にいました。 
入院前よりも一回り小さくなって、ちょこんとこたつの上に正座して… 
一瞬、この世の存在ではない、と悟りました。 
こたつから飛び出るように後じさり、座椅子にぶつかってそのまま 
動けなくなってしまいました。 
祖母が、いや、祖母だったものがこたつの上から降りて、するすると 
近づいてきました。 


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私はとある観光業の仕事をしていて そこの独身寮に入っていました

319 : あなたのうしろに名無しさんが・・・[] : 投稿日:2003/06/28 10:01:00
15年ほど昔、私はとある観光業の仕事をしていて 
そこの独身寮に入っていました。 
その日は気温も頃合いの非常に過ごしやすい日和で、仕事を終えた私は 
のんびりと部屋の中でテレビを見ていました。 
そこへノックの音。 
返事をすると同期入社で一番仲の良い同僚が入ってきて 
「今度の休み、Mちゃんの観たがっていたビデオ買ったから、 
また外泊届けだして泊まりにおいでよ」 
彼女の実家は、そこの独身寮のすぐ近くにあるのです。 
(私の職場は決まりがあって、最低でも一年は独身寮に 
入らなければいけないのです) 
勿論休みの時は帰れるわけですが、私はその時一度だけ彼女の家に 
泊まった事があり、そこで彼女のおうちの方にとても優しくしていただきました。 
私は、彼女の誘いを快諾して、友人はそれを知ると笑顔で帰っていきました。 
彼女が帰ってから私は、少し首を捻り部屋の中にある蛍光灯に目を向けました。 
一昨日変えたばかりの蛍光灯は、煌々と、寧ろ眩しい位に部屋を照らしていました。 
なのに、先ほどの同僚の周りが妙に暗かったのです。 
顔や、体全体を黒い靄のようなものが取り囲んで彼女を包んでいました。 
変だなと思いつつも、その日は普通に過ぎていきました。 
次の日、職場に行って外の掃除をしていると、上空を自衛隊のヘリが 
やたらに飛び交っていて、演習でもないのにどうしたんだろうと思っていました。 
その答えは、暫らくしたら係長から私に伝えられました。 
「Mさん、君、Aさんと仲良いよね。彼女のお父さんともあったそうだね」 
「はあ、良いです氏、お父さんもとても優しく面白い方でしたよ」 
「さっきね、Aさんのお父さんの乗っていた飛行機、堕ちてAさんのお父さん 
亡くなったそうだ」 


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